市民公開講座『これだけは知っておきたい!南海トラフ大地震の津波への備え』を開催しましたを掲載しました。

令和5年3月25日(土)、三重大学医学部の主催により、市民公開講座『これだけは知っておきたい!南海トラフ大地震の津波への備え』を開催しました。
この市民公開講座では、災害拠点病院である三重大学医学部附属病院の教職員や地域の防災専門家が、津波後の災害時に役立つ応急処置や一次救命の仕方、感染症対策などをテーマに数多くの講座を実施しました。その一環として、本学の医学部生(池山陽登:医学科3年生)も自身が学んだ災害医療の知識を基に、「一つでも多くの命を助けるための⼀次救命措置・担架搬送」と題した講演を行いました。
 また、この市民講座では、附属病院主催による『もしもに備える学びの場~救命と救護の体験会』も同時開催され、防災ヘリやドクターヘリなどを間近で見学できる展示の他、応急処置や担架搬送、災害時調理などについて体験しながら学べるブースが三翠ホールに並びました。
 ここでも、医学部生が「ARを用いた浸水体験」を主導したり、医学部きゅうめい部のメンバーが「一次救命処置」のブースを企画、運営しました。子供から大人までがわかりやすく学べるよう、高校生ボランティアと一緒に様々な工夫を凝らしたこれらのブースは、終始多くの参加者でにぎわっていました。
 こうした医学部生たちの積極的な参加や新しい発想も手伝い、市民公開講座および体験会ブースには、想定を超えるのべ 216名の市民の方々にご参加いただきました。万が一の災害に備え、覚えておきたいヒントを市民の方々と共有するだけでなく、三重大学医学部および附属病院による災害を想定した医療人の育成や災害拠点病院としての取り組みを地域の方々にご理解いただく機会にもなりました。

 この市民公開講座および体験会で、講演やブースの企画・運営に参加した2名の医学部生の感想を合わせて紹介します。

池山 陽登(医学科3年生)
 一時救命措置・担架搬送についての講演を行った。舞台に1人で上がる機会はあまりなく緊張したが、伝えたい内容は最低限伝えられたと思う。また、写真だけでは分かりづらい担架の使い方を舞台上で実技し、自分自身も良い経験になった。ARブースでは、高さの基準を示す物(30.50.70.100cm)を置いて津波をよりイメージしやすいよう改良を加えた。親子連れが多く、特に子どもたちはiPadに興味津々であった。

森本 茉鈴(医学科4年生)
 きゅうめい部として、7名(医学科4年生2人、2年生1人、1年生4人)で参加しました。一次救命処置としての胸骨圧迫からAEDの使用方法までを中心に説明し、子供さんから年配の方まで多くの方に参加していただきました。三重県知事や津市長にも視察をしていただき、私達の活動をご紹介できたことも良い経験となりました。

市民公開講座のチラシ (表:市民公開講座、裏:救命と救護の体験会)
 
講演および担架搬送の実技の様子(池山)
 
パネルディスカッション
 
終了時の集合写真(演者、参加者、ボランティア)
 
看護師・医学生による担架指導 医学生によるエアーストレッチャー指導
 
AR浸水体験ブースにて津市長への説明(池山) 一次救命処置ブースにて三重県知事らへ説明(森本)