海外臨床実習報告 ペルージャ大学(イタリア)

三重大学医学部医学科6年 瀬戸真優美

2025年3月31日から4月25日にかけて、イタリア・ペルージャ大学にて、救急科と産婦人科の臨床実習に参加しました。救急科では、慢性疾患や高齢患者の受診が多く、イタリアにおける疾病構造や医療現場の実際を肌で感じることができました。産婦人科では、胎児形態異常検査や帝王切開の見学を通して、イタリアの医療制度の特徴や、患者・家族・医療者が一体となって出産に臨む姿勢に深い感銘を受けました。

海外の医療現場に身を置くことは非常に新鮮であり、貴重な経験となりました。イタリアの医療について学ぶことで、日本の医療を客観的に見つめ直す視点が得られ、自国の医療の強みや課題を再認識する良い機会となりました。また、文化や言語の異なる環境で医療に関わる中で、医療者として柔軟な対応力やコミュニケーション能力の大切さを改めて実感することができました。海外での実習や生活の際には、言葉の壁や価値観の違いなど、様々な困難に直面しました。その際、本学の先生や先輩・同僚、ペルージャ大学の先生や医学生、医療スタッフの方々、現地の人々など、多くの方々の支えがあり、それらを乗り越えることができました。こうした人とのつながりや助け合いの中で学んだことは、医療に限らず、今後どのような進路に進むにしても、必ず役立つと感じています。

 最後に、この度の海外臨床実習に際してご尽力いただいたすべての方々に、心より感謝申し上げます。この経験を糧に、今後は患者さんや医療チームとの信頼関係を大切にし、多様な背景を持つ人々に寄り添える医師を目指して努力していきたいと思います。