みえモデル看護リカレント事業

現在、リカレント教育は様々な分野、また多くの大学で取り組まれています。看護学科においても、看護職の生涯にわたる学びを支えることに主眼を置き、2023年から三重大学みえモデルリカレント事業をスタートしました。

地域包括ケアシステムの構築が推進される中、在宅医療の充実が求められていますが、現場では人材育成に必要な体制整備が十分でないことをジレンマとして抱える現状にあります。そのため、本学科では、在宅医療を支える質の高いケア提供に向け、療養者のケアにあたる訪問看護師のニーズに即した研修の提供を通して資質の向上に貢献したいと考えました。

そこで、看護学科専攻長直属のワーキンググループを立ち上げ、県内205ヶ所の訪問看護ステーションを対象にニーズ調査を行い、希望の多くみられた内容を反映した研修会を開催しました(202311)(1)

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初回となる今回のオンライン研修会には、事業所・病院あわせ26ヶ所66名と多くのご参加があり、参加者の満足度も高かったことから、今後も開催方法や内容のブラッシュアップを図りながら継続したいと考えています。具体的な今後の展望として、訪問看護師の教育機会の充実をよりいっそう高めるため、三重大学医学部附属病院の協力を得ながら、多様な学習機会として研修回数の増加やオンデマンド配信、e-Library等の提供を考えています。また、訪問看護事業所間、訪問看護師間の交流促進によるネットワーク強化を行い、各事業所や施設で抱える困難事例について、問題解決の促進につなげたいと考えています。さらに、訪問看護師の実践能力の向上を図るため、各研修テーマを専門とする多職種が、日々の実践に役立つ講義演習を展開し、受講者の経験レベルに応じたスキルアップの支援を考えています(2)

さらに、今年度2月には、パイロット事業として潜在看護職リカレント教育研修を開催するほか、様々な職場で働く看護職にとって現任教育の一助となるリカレント教育の拡充についても検討中です。